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痛いくらいに自身を突き抜ける青い視線に、ツナは固まった。それはもう、かちんと固まった。しかし長い付き合いとは実に恐ろしいかな。恐怖心が支配する頭は、悲しいことに全てを理解してしまっていた。やはり、この親友兼幼なじみはまた喧嘩でもしたのだ。幼なじみ兼彼氏である少年と。
あぁ、もういったい今度は何があったのだろう。ツナは胸中で呟いてみる。が、口に出すことはしない。いや出来やしなかった。しかしそんな彼女の心情に気付くはずもなく、ウィンリィはまたばりぼりばりぼりと芋けんぴを食べ始める。その様子はやはり、怖い以外の何物でも無い。
やっと外された視線に、ツナはどうにか体の自由を取り戻した。取り敢えず、大きく息を吐く。が、部屋を包みこむぴりりと張り詰めた空気は相変わらずだった。ツナの部屋だというのに、彼女自身まったく安らげるものではない。
このままでよいのだろうか。ツナは、考えてみる。いや、いいはずがない。ウィンリィ自身のためにもならないだろう。ツナ個人としても、親友の機嫌が悪いのはいただけなかった。もちろん単純に心配だからという理由もあるが、それよりなにより。こうして実害を一番に被るのは何時だってツナ自身であったからだ。
そう、せっかく今は土曜の午後。ゆっくりのんびりしたい。それが本音だ。こくり、彼女は息を呑む。覚悟を決めて、呼び掛けた。ウィンリィ。すると、またしても突き刺すような空色の視線が彼女を襲う。が、どうにかなんとかそれに耐えて彼女は続けた。
「…あ、あの、その……ホント何があった、の?……」
オレでよかったらその、話聞くけど。しかし肝心のその言葉は、友の気迫に押されたせいかごにょごにょと尻すぼみになってしまった。しまった、とツナは反射的に思う。だが、恐る恐る見やったウィンリィは、それまでのぴりぴりとした雰囲気はどこへやら。茫然とした表情を浮かべていた。それを妙に感じたツナが、ウィンリィ、もう一度呼び掛けようとしたその、瞬間。
「ツナぁ………!」
何故か涙声のウィンリィに、彼女はがしりと両手を捕まれてしまった。
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